スペイン巡礼:【Day 26】Leon → San Martin del Camino ( 27.7 km)

【6月14日(水)】

 

天気は晴れ。

 

昨日、同じアルベルゲで部屋が同じだったドイツ人の20代の自転車巡礼者の子は、

洗濯もして、のんびりできたようで、疲れは取れたかと聞くと

「うん。疲れは十分取れた。休息の1日は退屈だった」と言った。

若くて体力があれば尚更だろう。

自転車の巡礼はどんな感じなんだろう。

 

 

朝6時に出発。

 

アルベルゲの廊下で椅子に座って靴を履いている若い女性がいた。

フィリピン出身で、シンガポール在住のヴァレリーさん。

軽く自己紹介と挨拶をして、私は出発した。

彼女とは、この後、一緒に歩くことになるとは知らずに。

 

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昼間の賑わいとは違って、夜明け前はしーんとして静かなレオン大聖堂前。

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世界一周中の巡礼者Yさん、70代のSさんと再会したレオンの街に別れを告げる。

Yさんはレオンに住んでいる友人に会うために数10キロの距離をバスでスキップしたから、バスの区間をまた徒歩で歩くために、乗った地点まで戻って行った。

巡礼の道を全部徒歩で歩くと自分自身に約束したのだろうか。

偉いなあと思いつつ、私だったら、わざわざまた戻らないかもなあと思った。

 

偶然、レオン大聖堂近くの道でYさんと再会して、立ち話を少しした後、

「また会えると思うから。じゃ!」と言って、去ったYさん。

 

内心、この子はほんまにまた私と会えると思ってるんやろうかと思った。

 

巡礼の道は、会える人はまた会える。

でも、会えない人は、もう本当に会えない。

そういうもんなんだろうと思う。

歩くペースも、歩く距離も、泊まる宿も違う。

留まりたい街もあれば、スキップしたい街もある。

電車やバスを使うしかない状況も出てくるかもしれない。

帰国日も違えば、巡礼や旅のスケジュールも変わってくる。

巡礼の道と行っても、一本の道とは限らないから。

だけどYさんの言う通り、また会えた。それはまだ先のことだけど。

 

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野うさぎがいた。

かわいかった。

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小さなお店で朝ごはん。

相席になったおばあさんは、カナダから来たと言ってかな。

記憶が薄れつつあり、外見も写真を残していないともう思い出せない。

彼女は初めての巡礼だけど、バスを使っている巡礼で、世界遺産や古い教会などのある街を選んで歩いているとのこと。

 

年を取っているからこそ、自分の体力に合った巡礼をして、自分のペースで歩いている人が多いように思えた。

毎日25kmを歩かなくてもいい。

休みがなければ、定年退職後に歩く人も多い。

若いうちに歩きたい人は、3週間や1ヶ月の休暇を利用して、途中は電車やバスを使ったり、3回に分けて歩いたりできる。

こんなにたくさんの巡礼者と会うのに、誰一人、同じ巡礼の人はいない。

同じスタート地点だった他の人たちとは、ほとんど会わなくなっていた。

3週間の休暇しかない人たちはもう帰国してるはず。

 

 

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何もない場所にベンチがあった。

これは私のために用意されていたベンチだと思うほどのタイミングで現れてくれた。

休憩も大事だった。

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だんだん容赦なく暑くなってきた。

日陰で休む。

スーパーで買って、ランチをサクッとすませる。

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この用水路に飛び込みたくなるほど、カラカラに乾燥した灼熱の太陽の光。

次のアルベルゲのある街まで重たいザックに苦しみながら歩いた。

ザックがまっすぐ自分の背中に収まっていないのがわかっていた。

ザックが斜めに傾いているようで、歩きにくい。

だけど、それを修正するよりも、まずこの暑さが逃れるためにはアルベルゲに到着が最優先。

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もうこのアルベルゲでいい。

他に建物も見当たらない。

中庭に行くと、巡礼者たちが休憩してて、明るい感じだったのでホッとした。

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レオンのアルベルゲで挨拶したヴァレリーも遅れてすぐ到着し、私と同じ宿になった。

彼女に再会できて嬉しかった。

彼女は日本で仕事を数年したことがあり、日本語が少し話せるので、二人の時は日本語で会話できた。

 

寄付制のマッサージを提供するアルベルゲだった。

ヴァレリーはマッサージを受けて、とてもよかったと言った。

しばらくして、彼女がまた「マッサージ、よかったよ、受けたらどう」と言ってくれた。

あまりマッサージを受ける気もなかったけど、2回もよかったと言われたら、

受けた方がいいような気がして、受けることにした。

離れの建物の個室をノックして入ると、

エスキリスト似の、マドリッド出身の若いフィジカルセラピストさんが立っていた。

狭い施術室だけど、セラピストが華奢で優しそうな雰囲気だから、安心できた。

ザックを背負ってるから腰に痛みが少し出てきたことを伝えた。

上半身裸になってうつ伏せになるように言われ、施術台にうつ伏せた。

今までにたくさんの女性のマッサージ師に施術を受けたことがあるけれど、

男性はどうなんだろうとあまり期待もなく、日本人女性の繊細さが一番だろうなんて

勝手に思い込んでいた。

オイルもつけてのマッサージが始まった。

施術が始まると、痛すぎもなく、柔すぎもなく、丁度いい力加減。

凝っているところ、辛いとこが、なぜかわかるようで、説明しなくてもちゃんとほぐれて癒されていくのがわかった。

あれ、これゴッドハンドっていうのじゃないの?

手のひらから遠赤外線のような、癒しの熱エネルギーが出ているかのようだった。

首も肩甲骨のほぐしも、今までで一番良かった。

もうこの人の技術は間違いない。

安心して委ねられた。

こんなへんぴなスペインの田舎で、こんな高度なマッサージを受けられるなんて、

この人、ただものじゃないのかも。。。くらいの感動だった。

 腰の痛みを防止するためのストレッチの方法も教えてくれた。

ものすごく体が軽くなった。

マッサージを受けた方がいいと言ってくれたヴァレリーに感謝。 

 

 

夜はペリグリーノメヌー。

宿は古いし、シャワーも不便だったけど、マッサージ師と、新鮮な野菜を出してくれるご飯が良くて、ホスピタリティのある宿だった。

 

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【アルベルゲ】

・6ユーロ

 

当時の日記です。

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