スペイン巡礼:【Day 39】O Pedruzo (Arca - O Pino) → Santiago de Compostela (20 km)
【6月27日(火)】
天気は雨。
まだ真っ暗な、5時25分にアルベルゲを出発した。
今日はとうとう巡礼のゴールの日。
巡礼開始から39日間、自分なりに頑張りました。
ソーフィとの待ち合わせ場所は、大まかにしか決めておらず、ソーフィがいなかったので、どうしようかと思ったが、まだ寝ているのかもしれないと思い、そのまま歩いて行くことにした。
バルなどで休憩を取れば、また道の途中で会えるだろうと楽観視。
5時40分頃に、ソーフィからメッセージを着信。
今からアルベルゲを出発するとのこと。
私は先を歩いているので、追いついたらいいねと返信。
真っ暗で、雨が降っている中、ポンチョをきて歩くのも慣れてきた。
黒い森の中を通り抜ける道が出てきたが、前方を歩く人たちのヘッドライトの灯りが見えたのでラッキー。
一人だったら怖いけど、もう巡礼最後の100km以内は、人がいないってこともほとんどない。
前を歩く二人組の初老の男性は、二人とも日本人でした。
これで日本人に出会ったのは14人目です。
関東在住の男性と、フランスかどこかの欧州在住の男性でした。
欧州在住の男性はスペイン巡礼を一度経験されており、今回は関東からきた友人と一緒に歩いているとのこと。
欧州在住の男性は、巡礼で足を痛めた為、歩くのも辛そうでした。
友人が帰国する日も決まっているから、予定を変更することもできない。
体に鞭を打っての巡礼。
歩くペースも、かなりゆっくりになっていて、途中で立ち止まったりされていました。
誰かと歩くのは、歩く時に相手のペースと合わせる為に無理をしてしまいがちで、
体力があっても足を痛めてしまうことがあります。
途中で別行動になることもあります。
私はもともと歩くペースが遅いこともあり、誰かと合わせることも無理だと思っていたので、一人で歩くことを基本としていたけれど、それでも誰かと歩くこともいい体験でした。
自分より体力がない人と歩くのは楽ですが、自分より体力がある人と歩くとすごく疲れました。
体力がある人は、歩く速度も早い人が多い。
だから体力がない側は、前を歩く相手を待たせてはいけないと思ってついつい無理を重ねてしまう。
今日の朝ごはん。
まだあまり巡礼者は歩いていない。
人懐っこい猫がきました。
日が昇ると、巡礼者も増えます。
雨も止んできた。
ポンチョを脱いで、バックパックに入れる。
ちょっと座って、休憩。
巡礼者は続々と通り過ぎていく。
後ろを振り返ると、雨雲の隙間から、スペインの太陽の陽射しが差し込んで、巡礼のゴールを祝福してくれているかのような錯覚。
この広場で多くの巡礼者が記念撮影をしていた。
私も他の巡礼者のカメラのシャッターを押し、お返しに写真を撮ってもらった。
ここもよくある撮影スポット。
若い女性の二人組がいろいろなアングルで写真を撮っていた。
旧市街に入ってきた。
サンティアゴの街。
街の雰囲気が一気に変わってきた。
予約していたアルベルゲは、14時までにチェックインしないとキャンセル扱いになる為、サンティアゴ大聖堂に行く前にアルベルゲを探す。
無事にチェックインして、荷物をおいて、すぐに大聖堂へ向かった。
結局、道の途中ではソーフィとは出会えなかった。
アルベルゲの近くにあったパン屋さん。
ここでクロワッサンを何回か購入した。
このお店の店員さんはテキパキしていて、都会的な感じだった。
スペインで食べたクロワッサン。
どれもバターの風味がしっかりしてて、美味しかったなあ。
旧市街にはいろんなお店があって楽しい。
まっすぐ巡礼事務所にいけばいいのに、つい寄り道してしまう。
疲れた時と、涼しい日なんかは甘いものが美味しい。
初チュロスをいただく。
国営ホテルのパラドール。
重厚感が素敵。
ここに泊まるのを楽しみにしていた日本人のKさん。
無事に宿泊できて大満足だったそうです。
そろそろ大聖堂の外観に出会える。
やっと到着!
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂!
曇り空で写真映えしておらず、補修工事中のカバーで残念ですが、これもいい思い出です。
近くにいた人に写真を記念撮影に撮ってもらう。
巡礼事務所に行って、巡礼証明書をもらいにいきます。
10分ほど並んで、巡礼事務所で巡礼証明書を発行してもらいました。3ユーロ。
ケースはお土産ショップで2ユーロで購入。
ソーフィからメッセージがきて、一緒にご飯に行こうと誘ってくれました。
ソーフィや他の巡礼者との待ち合わせは、国営パラドールの出入り口にした。
迷わずにいけて、確実に会える場所として便利に使わせてもらいました。
ソーフィがスマホで検索してくれて評判のいいペリグリーノメニューのお店へ。
とても美味しかった。
巡礼事務所に来る前に、クロワッサン、チュロス、甘い菓子パンを食べていたことを後悔。
ちょっと食べ過ぎ。
でも巡礼中は太りませんでした。
ランチの後は、二人で大聖堂を見学。
ミサがない時間帯なので、人も少なく静かです。
私は、このボタフメイロ(巨大振り香炉)が見れませんでした。
他の巡礼者たちは、タイミングよく観れた方もいました。
残念ですが、いつか見ようと思えば見れると思って、また来ればいい。
香炉を8名の男性によって大きく振り子のように振ります。
ヤコブさんにハグをして、地下にある棺にもお祈りできました。
大聖堂の中は9世紀や11世紀の建設当初からあると思われる石の装飾などがあります。
重厚な建物と、花や植物がとても綺麗です。
お土産物屋で絵葉書を購入。
ソーフィと街を散策していると、若い女性が「ソーフィ!」と駆け寄ってきました。
黒いロングヘアーの華奢な女の子。
日本人のSakiちゃんでした。
これで日本人に出会ったのは15人目。
Sakiちゃんとソーフィが先に知り合ってて、再会を喜び合いました。
Sakiちゃんと私は英語で会話をスタート。
Hi, Nice to meet you!
「いや、日本人同志だから」というソーフィの英語ツッコミで、日本人同士とわかり、喜ぶ。
ジェラードを食べていたSakiちゃんも一緒に3人でスーパーで買い物に行くことにした。
途中、チョコレート屋さんを覗くと、味見させてくれました。
Sakiちゃんが美味しいと教えてくれた自然派のジェラート屋さん。
ピスタチオとコーヒー味。
お腹いっぱいなのに、美味しくてペロっといけました。
Sakiちゃんのアルベルゲで三人でしばらくおしゃべりして休憩。
Sakiちゃんは韓国の巡礼者たちと友達になっていて、韓国男子には日本語を教えていたようで、「私の名前は○○です。私は韓国人です」と笑顔で挨拶してくれる男子もいました。
若い人は打ち解けるのも早くて自然体。
世界一周中のSakiちゃんは、1日に40kmも平気で歩けちゃうパワフルな女性でした。
華奢な外見からは想像できない。
気になっていながら結局巡礼中に出会えなかった、ものすごい歩くのが早い20代の金髪の日本人男子がいると言う噂。
Sakiちゃんに聞いたら、なんと知っていました。
彼の写真も見せてもらえました。
巡礼者の間ではよくみんなが見かけていたそうで、密かに私の中では有名人となっていたので実際に会えず残念だけど、この伝説はきっと語り継がれることでしょう。
日本人、若いのも70代も、ツワモノ揃いでした。
今日はみんなゴールして疲れただろうから、早めに解散。
ソーフィは個室に泊まりたいとのことで1泊50〜60ユーロほどのホテルへ。
私はアルベルゲに徒歩で戻った。
ここで数日間、お世話になる予定。
みんなはだいたいサンティアゴ・デ・コンポステーラの巨大な公営アルベルゲに泊まる人が多いと思うけれど、私は小さい方が落ち着くので私営アルベルゲにした。
部屋は可愛いのだけれど、お風呂やキッチンは古くてあんまり綺麗ではなかった。
巡礼が無事に終わり、怪我もなく、トラブルもなくてよかった。
明日の朝は、もう5時に起きなくてもいい。
朝までゆっくりで寝よう。
【アルベルゲ】
・13ユーロ
当時の日記です。