スペイン巡礼:【Day 5】Uterga → Cirauqui (14.6km)
【5月24日(水)】
天気は晴れ。
Utergaは小さい町だった。
ここに泊まった巡礼者も少なめだったからか、早朝の道は人がほとんどいなかった。
韓国からきた巡礼者の親子の後ろ姿を時々見かけた。
ドイツからきた巡礼者と会い、お互い自己紹介しながら歩いた。
3週間の休暇を利用して巡礼をしているとのこと。
旧市街へ入って行く。
Puente La Reina という町だった。
11世紀にナバーラ国の王妃により建設されたといわれる”王妃の橋”。
ロマネスク様式の石造り。
橋の上からみるアルガ川は長さ145km。パンプローナの川と同じだった。
上り坂がでてきた。
私は上り坂になるとペースが落ちるし、休まないと歩けない。
ドイツの女の子は3週間でサンティアゴまでゴールしなくてはならない為、ここで別れを告げた。
Mañeru という小さな町に到着したようだ。
バルを探してオレンジジュースを飲み休憩した。
巡礼手帳にスタンプを教えてもらう。
パスワードをきいてwi-fiにつなげて20分くらいゆっくりした。
ここから次の町 Cirauquiまで2.7km。
まだ歩けそうなので次の町まで行くことにした。
左手の方向に、石のモニュメントが見えてきた。
カメラのズームで撮影した。
前方の丘のように盛り上がった大地に町があるが見えてきた。
この町は面白そう!
アルベルゲを発見。今日はここにしよう。
アルベルゲの受付は13時からとドアに書いてあった。
誰もいないのでザックをドアの前に隠す様に置き、散歩した。
薬局で足の豆の相談をした。
消毒剤を買ったついでに、疲れが取れやすいようにマルチビタミン剤も購入した。
しばらくこの教会の前にある石のベンチに寝転んで宿が開くのを待った。
この町には人がほとんど住んでないんじゃないかと思えるほど。
町のスーパーには地元の人もいた。
白いバンから、鹿か牛のような動物の皮を剥がされただけの肉を抱えた肉屋の業者さんが車から降りて来て、スーパーの調理室へ入っていた。
大きな丸裸の獣を肩に抱き抱え颯爽と歩くワイルドな様子にギョッとした。
スーパーのお肉コーナーにはウサギや大きな肉のブロック、サラミがいくつも並んでいる。
さすが、スペイン。
アルベルゲの受付が始まり、優しい女性スタッフが説明してくれた。
シャワーを浴び、洗濯をした。
夕食まで、2時間程ぐっすりと昼寝ができた。
アルベルゲでペリグリーノメヌー。11ユーロ。
イタリア人夫婦とドイツ人の親子、フランス人と同じテーブルになった。
イタリア人のご主人とフランス人がよく話してくれた。
フランス人が皆に料理を分けてくれた。
イタリア人のご主人は、何かとジェスチャーで笑わせてくれた。
ご主人はフランス人と2人で言い合いしたりボケとツッコミのようにテンポが合う。
ご主人がフランス人に「君ももっと食べなよ」というと、「俺を太らせないでくれよ。あなたはスリムでいいですね」と返す。
ご主人「老人になると背は小さく縮むし、ハゲにもなるし」と自分の頭を撫でて、笑わせる。
あまりワインを飲まない私にご主人は「みんなイビキをかくからワインを飲んだ方がよく眠れるんだよ」と言う。
コメディアンのように表情豊かなご主人を見てるだけで楽しかった。
夜は窓を全開にして風を感じながらよく眠れた。
【アルベルゲ】
・11ユーロ
当時の日記です。