カミーノ:シャーリー・マクレーン
「カミーノ読んだことある?読んだ?」とお友達に聞かれて、
なぜかものすごく読まなきゃいけないと感じた。
すぐにネットで本を購入して読んだ。
会社の同僚にも1度貸してあげたら、彼女もすぐに本を購入したという。
それから3年後、まさか自分がスペイン巡礼(カミーノ)を歩くことになるとは思ってなかったから、自分の人生ですら何をしだすかわからない。
シャーリーマクレーンがカミーノの道について述べている。
東洋哲学では、この地球上の霊的な生命の力は、プラナと呼ばれている。このプラナは太陽の生命力としっかりつながっており、すべての生命にエネルギーを与えている。
この生命力は、レイ・ラインと呼ばれているエネルギーの線に沿っている場所では、特に強力だと言われている。これらのレイ・ラインは地球の霊気の基本構造を形作っている。
「レイ・ライン」という言葉は昔に読んだ「京都魔界巡礼」でみたことがある。
京都という都市は古代から風水に沿って意図的に作られており、伊勢神宮と平安京と日室岳を結ぶ直線は太陽の道・レイラインといわれているらしく、そのスケールに感動したのを思い出した。
京都「魔界」巡礼 写真と地図でたどる“魔の名所”完全ガイド (PHP文庫)
- 作者: 丘眞奈美
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/04/19
- メディア: Kindle版
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1921年イギリス人が発見。アーサー王伝説にまつわる遺跡や古代遺跡が規則正しく並んでいることに気づく。周辺に「レイ」(光線)とつく地名が多いのに着目し、聖地同士を結ぶ線が夏至の太陽を遥拝するものだということに気づいた。
シャーリーはさらに続ける。
レイラインのエネルギーは非常に高い波動を発しており、人の意識がこの高い波動に触れると、思考、体験、記憶が明晰になり啓示が起こるそうだ。
レイラインのエネルギーは人間の脳を作っているエーテル体と物質の波動数を高める。このエネルギーの刺激によって、今まで抑圧されていた意識的な気づきや情報が、表面に表れてくるのだ。
このエネルギーを受けた人は、良い意味でも悪い意味でも、霊的に敏感になるので、不安になったり、恐怖を感じたりすることもある。
このレイラインは、太陽に関連した地球の霊的なエネルギーを帯びているばかりでなく、他の宇宙や星々に関連したエネルギーにもつながっている。
地球のレイラインにつながっているカミーノは、フランスに始まり、ピレネー山脈を越えて、北スペインを東から西へと延び、サンチャゴ・デ・コンポステーラの世界的に有名で素晴らしい大聖堂まで達している。そこには聖ヤコブの遺骨が埋葬されているといわれている。
カミーノに興味を持ったのは、レイラインのエネルギーそのものと、800キロの道のりを徒歩で挑み、巡礼というものが要求している我とわが身をどうしようもない状態に追い込み、弱点をさらけだすということろにあった。神と自分自身に対して完全に降伏する体験をしたいというのが、カミーノを歩きたいというほとんどの人たちの動機なのである。
カミーノの旅はどうして、巡礼者に自己認識させたり、自分の運命を理解させると言われているのだろうか?
道が何を捨てればいいか、教えてくれるわ。そして、その結果、あなたは謙虚な気持ちになれるの。自分の身体が本当に神殿であって、牢獄ではないことがわかって、自分の本質を発見するのよ。
あまり食べすぎずに、水をたくさん飲むように。
少なくとも1日に2リットル。
途中たくさんのすばらしいレストランがあるけれど、旅の趣旨の範囲を踏み外さないことが大切で、旅の目的は余分なことに目を向けないことだと言った。
旅をする間、何も恐れることはないとも言われた。第一にスペイン政府がすべての巡礼者を手厚く保護し、巡礼の邪魔をする者は強く罰せられるからだ。途中でたくさんの人々と知り合うことになるが、一緒にならないで、単独で旅を続けることが大切だ、とも言われた。
何かを持っていても邪魔になるだけである。手放すことを学ばなければならない。そして、死ぬことさえ覚悟すべきである。
巡礼とは古い価値観を捨て去る用意が整ったということを意味しているからだ。
カミーノはあたなに過去と未来を見せてくれるの。
そして、あなたは今、何者であるかに気がつくのよ。
これらはシャーリーがカミーノを歩き始める前に、友達や知り合いから助言を受けた内容なども含まれる。
本の内容は、巡礼うんぬんよりも、
読んでいる間中、
なぜ彼女が過去世を思い出しながら歩いているのかとか、
まるでSFのようなイメージの世界が浮かんだりしたので、
そっちの読後感しかなかった。
読んだ後、巡礼を歩きたいなんて1ミリも思わなかったと思う。
この本はいろんな意味でヤバいのかもしれない。
ブライアン・ワイスの「前世療法2」
ブライアン・ワイス氏の「前世療法」は主にキャサリンという患者との出会いと、
彼女の治療とその経過について書かれていました。
過去記事はこちらです。
「前世療法2」は、キャサリン以外の患者たちの退行催眠で、
過去世の記憶を思い出した内容をたくさん紹介しています。
輪廻転生や臨死体験などに関する文献や話も紹介しています。
ワイス氏は1年以上に及ぶ従来の治療法では回復できないキャサリンの重い症状のために、催眠術によって幼少の記憶を思い出させていきました。一般的に治癒してもおかしくないのに彼女は一向に良くならなかった。
彼女の潜在意識の深いところにまだ隠された精神的な傷、トラウマがあるに違いないと判断した。
それまでのキャサリンへの催眠術で、
- プールへ突き落とされて溺れて息ができなくなったこと、
- 歯医者でマスクを顔に乗せられてびっくりして息ができなくなったこと、
- 3歳の時に父親に性的虐待を受けており、騒がないように手で口を抑えられていたことまで思い出すことができていた。
この他のトラウマを思い出させようと深い催眠状態に導いたところ、
およそ4000年前の古代中近東の人生に戻ってしまった。
その人生では、津波で抱いていた赤ん坊を失くし、自分も溺れて死んだことを思い出した。
その他にも2つほど過去世を思い出したという。
それまでの数年間、ワイス氏は何百人もの患者に催眠療法を行ったが、過去世の記憶まで戻ったのはキャサリンが初めてだった。
その後、彼女の病気は完全に治ってしまった。
ひどい不安や根深い死の恐怖から解放され、幸せで楽しい人生を送っている。
医者、弁護士、会社役員、セラピスト、家庭の主婦、行員、セールスマンなど、宗教的背景、社会的地位、教育レベル、信条も様々な人たちを退行催眠によって過去世を思い出したという。
瞑想中や、強烈なデジャブ、夢の中で過去世を見る人もいる。
過去世を思い出すことにより、患者の多くは
- 恐怖症
- パニック
- 悪夢
- 理由のわからない恐れ
- 肥満
- 対人関係不適応症
- 肉体的な苦痛や病気
- 脅迫的な性的衝動
- 反復強迫観念
などから解放されていった。
何回もの過去世で、様々な形で繰り返されていることなったトラウマのパターンがある。従来の治療を受けても効き目がない患者は以下のような過去世がでてきた。
- 近親相姦が何世紀にもわたり続き、今生でもそれがもう一度繰り返されている
- 暴力的な夫が、今生では暴力的な父親として現れている
- アルコール中毒によって過去世で何回も破滅していた
- 不仲な夫婦が4回もの過去世で互いに殺し合っていた
過去世に心の傷がある患者への退行催眠の有効性
過去世で起こったトラウマを見つけ出して意識化する必要がある
病気の根本原因が意識の奥底に隠されたままだと、病気は必ず再発する
根本原因が明らかになった時に初めて、本当の癒しが始まり治癒する
セラピストは患者の病歴を調査し、患者に質問して答えを引き出し、需要な事柄について詳しく具体的に知る作業に十分時間をかける。
事前の準備が退行催眠の成功率を上げる。
催眠中に導きだされた感情や気づき、情報などを現在の状況と統合させることも必要。
この統合の作業は、かなり高度の専門的知識と経験が必要。
医師の資格のある人から受ける方が望ましい。
専門的なセラピストに依頼した方がいいとのこと。
自分自身で、リラックスして、瞑想の手法を取り込んで、過去世を見ることができる。
潜在意識は賢いので、表層意識が受け入れられない記憶まで呼び覚ますことはない。
(過去世を見る必要がない人は、みたいと思わないだろうし、どんなにトレーニングしても見れないと思われる)
瞑想は誰にでもできる簡単なリラックス方法
- 日常生活に役立つ
- 不眠症
- 高血圧
- 減量
- 禁煙
- 免疫力の強化
- ストレス解消
- リラクゼーション
- 精神的安定
幼い頃に受けた虐待の記憶を心の底に閉じ込めたケース
- 大人になってからの人間関係で、喜び、満足感、親密感などを味わう能力を失ってしまう
- 隠された痛みを再体現するのを恐れている
- 他人と親密な関係になるのを避ける傾向がある
- 虐待の傷から自分を守る為に女性が自分の肉体的な魅力を隠す為に太りすぎたりする
- 信頼するという感覚が損なわれる
深刻な自己喪失、自信喪失の原因は、子供の頃の虐待が原因であることが多い。
自己主張ができず、自分を守る能力に欠け、自分は人から尊敬され愛され正当に扱われる権利があると感じることができない。
虐待した親を理想化する為に、自分自身がいけない人間だったんだと思い込もうとする。
こうした虐待が今生ではなく、過去世での人生で受けた場合も影響するという。
虐待された被害者は、記憶が呼び覚まされてくる以前から、かすかに虐待された記憶を持っている。
また他人と親密になれないという症状として現れることもある。そして必ず強い不安感を伴っている。
夢の中や、ぼんやりしている時に感ずる恐怖心や、とらえどころのない断片的な記憶が、実は抑圧された子供時代の心の傷とすべて関連していると気がつくようになる。
癒しの過程で決定的に重要な要素
虐待の記憶が、本当のことだと受け入れること。
なんとなく気配は感じてはいるものの、記憶がはっきりしない間は、具体的に何を悲しみ、何を解放すればいいのかわかりません。
しかし、記憶を思い出すことにより、急に軽やかな場所に飛び出して、大きく成長することができる。
理由のわからない恐怖心に怯えているだけでは、病気はよくならない。
理由がわかれば、怒りの感情が急速に理解へと変化できる
理由やパターンや原因を理解した時、私たちはそれまで何度も繰り返してきたドラマを再演しなくてもすむようになる。
同じドラマを繰り返したり、苦痛を味わう必然性から、自分を解放する。
そして調和と喜びに満ちた幸福な人生を選択する。
心の傷からくる肥満のケース
ある女性は、25kg太り過ぎていた。何年も減量に努力するが、効果はなかった。
食事療法である程度まで体重が下がると、今度は心配になり、あっという間に体重が元に戻る。
彼女は目立つタイプの女性だった為、自分がスマートになると男を惹き付けてしまう恐れがあるのではないかとセラピストの1人は考えました。
しかし精神療法も他と同様に効果がまったくでなかった。
退行催眠したところ、
彼女は2〜300年前、若いアメリカンインディアンだった過去世を思い出した。
その時、彼女は他の種族の男に略奪された。
彼女のすばらしい美しさに魅せられて、男は彼女に目をつけた。
彼女はさらわれ、犯され、障害者にされてしまった。
殺されはしなかったが残りの人生を苦しみと悲痛のうちに過した。
彼女はもう二度と美しくはならないと決心した。
そしてアメリカンインディアンだった彼女は太りました。
今生で、彼女は肥満であることを引きずっていた。
セラピストは正しかった。患者は痩せて美しくなることをこわがっていた。
美しくなると、見知らぬ男の注意を引くから。
現在の夫とも長く付き合った後に結婚していた。
この退行催眠で、今まで治らなかった肥満が治りました。
そして死を恐れなくなったという。
4年経過したあとも体重を維持していた。
ガンを恐れている人が、健康な証拠と思い込んで肥満になることもある
体重が増えれば危険を察知する感覚が鈍くなり外界の衝撃から自分を守ってくれる様に感じる人もいる。
虐待や暴力を受けたときの傷が肥満の原因の人もいる。
薬物中毒の患者のケース
- 自分の問題が「ずっと前からあった」と心の底で気づいている
- 薬物中毒になりやすい性向自体が、過去世から持ち越されている場合がある
- 薬やアルコールの力を借りて忘れたいと思っている問題が、過去世から持ち越されているものである為、ずっと前から永遠にあったと思い込んでいる
- 自分を守る必要があると思っている
肥満の症状と、薬物中毒の症状の共通点
- 他人から受けた傷と、自分との間に壁を作ってくれるように思う
薬物中毒の患者の傾向
- 自分で自分の人生の責任をとらなくてすむ
- 失敗や失望、誤りなどを現実として受け入れ成長の糧にする代わりに、中毒を言い分けに使う
- 責任回避や現実逃避が多い
- 薬物中毒は感情や記憶を抑えこむ働きをしてくれる
- 感覚を麻痺してくれるので緩慢な自殺行為
- 自殺と同様に、耐え難い問題から逃避する
過去世退行をすると、過去世で自殺をしたことを発見し、その時に回避しようとした問題が再び今生でしつこく浮上していることを知る。
今度は逃避の仕方が、ゆっくりした自殺という薬物中毒への逃避になっている。
根本問題と薬物の罠の両方から抜け出す唯一の道
その両方に真っ正面から対決し、精神的かつ現実的なやり方で解決を図ること。
怒り、暴力、が原因となっている人もいる。
ワイス氏は、アルコールや薬物の解毒期間が過ぎた患者しか、退行催眠はしないという。
夢で過去世を思い出す
夢日記をつける。
夢は、過去世のヒントを与えてくれる。
夢の記録のつけかた、瞑想方法、自分でする退行催眠の方法も書かれている。
アメリカでは800万人以上が臨死体験をしていた
- 通常、死に近づくと、自分の身体の上に浮かんで、自分を生き返らせようと努力している人々の姿を眺めている。
- 明るい光や神々しい姿、亡くなった親類などが遠くにいるのに気づいたりする。
- 音や音楽が聞こえて、トンネルや光、人の姿の方へ抜けていくこともある。
- 痛みはない。
- 深い平和と歓びの感覚で満たされている。
生まれ変わり、輪廻転生を信じる人が多くなった。
どんな理由があろうとも、わたしたちは他人の命を奪うことは許されない。
過ちを犯せば、必ず自分で刈り取らなければならない。
それが何個先の未来の人生で向き合うのかは神のみぞ知る。
私たちの肉体が死んでも、私たち自身は死なない
肉体は滅んでも、生き続けている
魂は不滅
・・・・とこのようなメッセージが含まれた本でした。
ブライアンワイスは、キャサリンという患者と出会うまではカチコチの左脳派の医者だったそうですが、治療や研究からこのような確信と信念を持ち、現在も人々の悩みや苦しみが癒されるように世界中でワークショップを開催しています。
前世療法―米国精神科医が挑んだ、時を越えたいやし〈2〉 (PHP文庫)
- 作者: ブライアン・L.ワイス,Brian L. Weiss,山川紘矢,山川亜希子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 1997/04
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