スペイン巡礼:【Day 11】So Doming de la Calzada → Belorado (23.6km)

【5月30日(火)】

 

天気は雨時々曇り

 

雨の中、アルベルゲを出て歩き出す。

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Grañonという町を通り、しばらく歩くと、

ラ・リオハ州からカスティーリャ・イ・レオン州に入った。

 

カスティーリャ・イ・レオン州は、”フランス人の道”の中で、

ブルゴス、レオンなど大きな町がある州。

カスティーリャ・イ・レオン州 - Wikipedia

 

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スイスからの老夫婦。

背も体型も顔の輪郭も似ているお2人。

いつも笑顔だった。

ブルゴス、レオンでも会えた。



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雨が激しくなってきた。

小さなバルを発見したので、少し休むことにした。

 

バルの軒先のベンチにポンチョを被ったまま座って休憩している女性がいた。

目が合って、あ、日本人?

Yさんが出会ったという日本人のKさんだった。

これで私がスペイン巡礼中に個人で歩いている日本人に会ったのは5人目。

なんだか前からの知り合いのような感じに思えた。

聞けば出身地も年齢も同じような感じで、

髪型も似てるし、ポンチョは2人ともモンベルの柄ちがい。

しばらく雨宿りした後、一緒に歩き出した。

 

雨も止んで、ちょうどいいタイミングでバルを発見。

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バルのご主人。

 

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カフェコンレチェ 2ユーロ

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そろそろ疲れたし、20km以上歩いていたので今日のアルベルゲを探してベッドを確保した。

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隣のベッドには、昨日のアルベルゲで知り合った韓国のCさん。

Utergaへの道で会ったフィンランドの子、

南アフリカのJさんともまた会えた。

 巡礼10日目を過ぎる頃には顔見知りが増えていた。

 

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お昼ご飯を食べていなかったので、Kさんとパンやゆで卵などを食べた。

 Cさんもきて3人で緑茶を飲んでゆっくりする。

 

隣のテーブルに赤ちゃんが登場。 

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ポーランドのペリグリーノ3人家族。

赤ちゃんの名はオリビアちゃん(9ヶ月の女の子)。

リビアちゃんは顔がお父さんそっくり。

巡礼中はお母さんがオリビアちゃんを背中に赤ちゃんの椅子ごと担いで歩く姿を何度か見かけた。

小さなテントを広げてアルベルゲの横で3人で過している時もあった。

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日本人の団体ツアーの方が一列になって道を歩いて行った。

手を振って「頑張って〜!」と声をかけあった。

 

 

 

夕方になり、CさんとKさんと三人で近くのバルまで歩き、ペリグリーノメヌーを食べに行った。

途中でKさんが知り合った日本人ご夫婦と道で会えた。

とても明るくてお元気なご夫婦でした。

個人で巡礼にきている日本人に会ったのは7人目となった。

 

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魚介たっぷりのパエリア。

 

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ペリグリーノメヌーのメインは牛肉を選んでみた。

赤ワインで煮込まれて美味しかった。

 

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甘すぎるショートケーキ。

ティラミスというけど、味はティラミスではない。

他の料理が美味しかったのでこれで十分。

 

日本でもスパゲッティを日本風にアレンジした昭和の”喫茶店のナポリタン”があるように、スペインでもスペイン風にアレンジしたティラミス、スパゲッティがあるということを知った。

 

 

丘の上に面白い形の岩が見えるので散歩がてら行ってみた。

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赤い屋根の家に緑の景色が巡礼の出発地・サンジャンピエドポーの町を思い出す。

サンジャンピエドポーからはるか遠くまでやってきたように思う。

 

【アルベルゲ】

・5ユーロ

 

当時の日記です。

ameblo.jp

 

 

 

スペイン巡礼:【Day 10】Nahera → So Doming de la Calzada (21.3km)

【5月29日(月)】

 

天気は雷雨のち曇り時々晴れ

 

まだ日の出前の早朝、ヘッドライトを頭に着けて、ポンチョを着て雨の中を出発した。

  

巡礼の道を歩いて行くとすぐ森の中の道を抜けるルートになっていた。

真っ暗闇の森への入り口。

アルベルゲへ引き返そうかと思うほど怖かった。

夜の岩山も不気味だった。

前後にはペリグリーノがいない。

自分のヘッドライトの灯りを頼りにうっそうとした森へ入って行く。

すぐに森を抜けると、視界が開けた。

そこへピカピカゴロゴロとカミナリが激しくなってきた。

暗闇でピカピカっと光る。

直後に空全体から爆音が響きわたる。

カミナリがとても近い。

誰か歩いていればいいのに、誰も歩いていない。

 

カミナリの轟音で足がすくむ。

家の灯りも建物もない大地、真っ暗闇の中にたった1人。

顔を前に向けると凄まじい稲妻が見えてしまい、下を向きながら肩をすくめて歩く。

 

声をだしマントラを唱えた。

マントラのパワーは色々なヨガの先生から聞いていた。

意味が分からなくてもいいから唱えればいいこと。

マントラの音そのものにパワーがあること。

マントラの種類によって、自分のまわりにバリアをして守ってくれるもの、

進みたい道に障害があればそれを取り去ってくれるもの、

自分のエゴに打ち克つためのものなど。

 

雷に怯え心細い。

思いついたマントラを唱えながら歩くしかなかった。

ヘッドライトを手に持ち替えて、大きな石や木に黄色の矢印があるか確認しながら歩いた。

 

マントラを唱えてすぐ恐怖心が小さくなっていった。

雷がその後も繰り返し繰り返し響き渡るのに、平気になってきた。

 

恐怖そのものに支配されていた心は、

客観的に俯瞰するような感覚になる。

これは本当にマントラのパワーなのだろうか。

私たちは一時的な感情に支配されて、感情そのものになってしまう時がある。

恨み、嫉妬、強欲、欲望、恐怖、不安、心配、落ち込み、焦り、、、

だけどそれは一時的に出てくる感情に過ぎない。

感情は感情に過ぎないのであり、感情も思考も自分ではない。

私たちの本質は、マインドでも感情でも思考でもない。

マインドはいつも忙しく、コロコロ変化する。

 

自分で唱えたマントラを耳で聞きながら音と呼吸に意識を向ける。

 

あちこちに飛び回る思考や、

恐怖や不安に支配されて自分の本質を見失っていても、

あ、いつもの自分じゃないと気づき、穏やかな状態の自分を思い出せる。 

 

パニックになることもなく歩き続けることができ、

マントラの威力を身にしみにて感じることができたのはこの日が初めてだった。

 

ピレネー越えの時もマントラの効果はうっすらと感じていたが、

苦手なカミナリに対し自分の弱さを試すにはこの時ほどのシチュエーションは今までになかった。 

スペイン巡礼で、自分の弱点、弱さがこんな風に強く試されるとは思わなかった。

 

後ろを振り返ると、ヘッドライトの灯りが見えた。

アルベルゲから出発したペリグリーノたち。

道の分岐点で立ち止まり、彼らが追いつくのを待った。

「どっちの方向か知ってますか?」と聞いた。

若い二人組の1人がスマホで確認し「こっちで合ってる」と教えてくれた。

2人は私よりも先に歩いて行き、あっという間に消えて行ったが、もうこれで安心。

 しばらくすれば雨も小ぶりになり、空も明るくなってきた。

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出発してから6.4km先にあったAZOFRAの町に入った。

 

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カフェコンレチェを飲んだ。

 

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ルーマニアからのペリグリーノと歩きながらしばらく話した。

この方もこの前、日本人の女性と会ったという。

Yさんから聞いたKさんという女性だろうと思った。

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足の長い欧米人とは同じペースで歩くとこちらが疲れてしまう。

私は歩くのが遅いからと伝え、先に行ってもらった。

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しんどい・・・・

座るところもないけれど、ザックを下ろしてとにかく座って休みたい。

草むらの上にザックを下ろし、ザックの上に座り、は〜っとため息を漏らす。

 

しばらくするとハンガリーからきた女の子が歩いて来て

「大丈夫なの??」と声をかけてくれた。

「大丈夫」と答えた。

こんな道端で座り込んでたら、具合が悪いのかと心配になるだろう。

このぬかるんだ道がけっこう長く感じた。

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オーストラリアからのご夫婦がいてしばらく一緒に歩いた。

3人のお子さんが大きくなったので2人で巡礼に来たと話していた。

奥さんが疲れて歩くペースが落ちると、ご主人が立ち止まり待つ。

おしゃべりな奥さんと、黙々と前を歩くご主人。

微笑ましいご夫婦だった。

 

 

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So Doming de la Calzadaの町に到着した。

サント・ドミンゴ・デ・ラ・カルサーダ - Wikipedia

 

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アルベルゲの受付待ちの列が見え、私も順番待ちに加わった。

 

巡礼の2日目と4日目に会った香港からのペリグリーノのJさんとRさんが歩いてきた。

「ハーイ!」元気な2人を見て嬉しかった。

彼らも同じアルベルゲに泊まった。

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 部屋は受付順に割り当てられた。

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スーパーは見ているだけで楽しい。

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この教会には生きたニワトリがいます。

ツアー団体のガイドさんが話している時にニワトリがコケコッコー!と元気に鳴くので思わず団体旅行者たちが笑いだしました。

その後も、コケコッコーと何度も鳴いてました。

ニワトリが飼われている理由はこちらに詳しく書いてます。

calzada

 

 

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スペインでは安いモッツァレラ(0.8ユーロ)

 

デザートに買ったプリンを香港のRさんとJさんにも食べてもらった。

プリンは日本のように1個売りはほとんどなく4個や6個セット等が多かった。

香港のJさんとRさんとはこれ以降は会うことはなかった。

お二人はサンティアゴのゴールに到着した後、さらにムシアとフィステーラまで歩いたとメールで教えてくれた。

Jさんは、巡礼は2回目。そして3回目の巡礼を計画中なのだ。

熱波で猛暑のスペイン巡礼、こりごり、もう2度目はない。

だが、3回目の巡礼に行くJさんを、いいなあと思う自分がいた。

 

 

【アルベルゲ】

・8ユーロ

【教会】

・3ユーロ